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更年期の性交痛は治る?原因・治療法

Menopause Painful Intercourse

更年期の性交痛について

更年期の性交痛は女性ホルモン(エストロゲン)の減少にともなう膣の乾燥や萎縮が原因で、適切なケアや治療によって改善が期待できます

更年期を迎えてから、性交時に痛みを感じるようになり「これは治るのだろうか」「婦人科に相談してもいいのだろうか」と、一人で悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

更年期の性交痛は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少にともなう膣の乾燥や萎縮が主な原因で、適切なケアや治療によって改善が期待できる症状です。

このページでは、更年期の性交痛は治るのか、ご自身でできるセルフケア、婦人科での治療法、受診の目安までを解説します。

この記事の監修医師

新宿駅前婦人科クリニック院長 平川 絵莉子 医師

新宿駅前婦人科クリニック 平川 絵莉子 院長

所属:日本産科婦人科学会

産婦人科専門医|母体保護法指定医

鳥取大学医学部卒業後、産婦人科医として経験を重ね、2024年8月新宿駅前婦人科クリニック院長に就任。

中絶手術は、身体的な負担だけでなく、精神的にも大きな決断を伴うものです。年間1,300件以上の手術経験を積み重ねてきた中で、いかに短時間で身体への影響を最小限に抑えるかを常に追求しています。次の妊娠や将来への影響をできる限り少なくすることが、私の責任だと考えています。

手術が終わったあとも、身体と心の回復には個人差があります。術後の経過観察はもちろん、気持ちの整理がつかないときにも、いつでも相談に来ていただける場所でありたいと思っています。

この記事の監修医師

新宿駅前婦人科クリニック院長 平川 絵莉子 医師

新宿駅前婦人科クリニック
平川 絵莉子 院長
所属:日本産科婦人科学会
産婦人科専門医|母体保護法指定医

鳥取大学医学部を卒業後、産婦人科医として経験を重ね、2024年8月新宿駅前婦人科クリニック院長に就任。

中絶手術は、身体的な負担だけでなく、精神的にも大きな決断を伴うものです。年間1,300件以上の手術経験を積み重ねてきた中で、いかに短時間で身体への影響を最小限に抑えるかを常に追求しています。次の妊娠や将来への影響をできる限り少なくすることが、私の責任だと考えています。

手術が終わったあとも、身体と心の回復には個人差があります。術後の経過観察はもちろん、気持ちの整理がつかないときにも、いつでも相談に来ていただける場所でありたいと思っています。

 目次

    更年期の性交痛は治る?

    更年期の性交痛は多くの場合、適切なケアや治療によって改善が期待できます。

    性交痛を含む膣の不調は珍しいものではなく、日本の40〜79歳の女性約4,100人を対象とした調査(GENJA研究)では、性的活動のある女性の約3割(31.7%)に、膣や外陰部の症状を伴うGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)がみられました。

    更年期の膣の乾燥や萎縮は、一般的に慢性・進行性の性質があり、自然に元の状態へ戻ることは期待しにくいとされています。治療によって症状が改善しても、ケアや治療を中止すると症状が再び現れることがあるため、「改善は見込めるが、症状に応じて継続的なケアや治療が必要になる場合がある」と知っておくと安心です。

    参考:Genitourinary syndrome of menopause (GSM): recommendations from the Fifth International Consultation on Sexual Medicine (ICSM 2024)

    更年期に性交痛が起こる3つの原因

    • ・膣の乾燥
    • ・弾力の低下
    • ・心理的な要因

    更年期の性交痛は、エストロゲンの減少による身体の変化に、心理的な要因が重なって起こると考えられています。

    なお、性交痛は膣炎や子宮内膜症など、更年期以外の病気が原因の場合もあります。また、服用している治療薬(乳がん治療薬など)の副作用で膣が乾燥しやすくなる場合や、膣まわりの筋肉(骨盤底筋)が過度に緊張している場合にも、痛みが起こりやすくなります。

    気になる場合は、早めに婦人科へご相談ください。

    膣の乾燥

    エストロゲンには、膣の粘膜を潤し、うるおいを保つはたらきがあります。更年期に入ってエストロゲンが減ると、膣の分泌液が減り、潤いが不足しやすくなります。

    その結果、性交時にこすれや摩擦が生じやすくなり、痛みにつながります。

    弾力の低下

    エストロゲンの減少と加齢により、膣の粘膜は薄くなり、コラーゲンやエラスチンが減って弾力も失われていきます。この状態を「膣萎縮」といいます。粘膜が傷つきやすく、伸びも悪くなるため、性交時に痛みを感じやすくなります。

    なお、こうした膣・外陰部・尿路の変化や、乾燥・かゆみ・排尿トラブルなどの症状をまとめて、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)と呼びます。

    参考:日本産婦人科医会|相談されないと対応しない性交痛のケア

    心理的な要因

    痛みを経験すると、「また痛いのではないか」という不安や緊張が強まり、膣まわりの筋肉が無意識にこわばって、さらに痛みを感じやすくなる悪循環に陥るケースがあります。

    性交痛には、身体と心の両方が関わっていると考えられています。

    更年期の性交痛をやわらげるセルフケア

    更年期の性交痛の対処法:セルフケア(潤滑ゼリーや保湿剤の使用・身体のリラックス・身体の変化をパートナーに伝える)で改善がみられない場合は婦人科(局所のエストロゲン療法・ホルモン補充療法・膣ハイフ)へ
    • ・潤滑ゼリーや保湿剤で乾燥をおぎなう
    • ・身体をリラックスさせる
    • ・身体の変化をパートナーに伝える

    性交痛は、身体だけでなく心にも負担がかかります。ご自身でできるセルフケアによって、痛みが和らぐ場合があります。

    潤滑ゼリーや保湿剤で乾燥をおぎなう

    膣の乾燥には、市販の潤滑ゼリーや膣用の保湿剤が有効なケースがあります。

    潤滑ゼリーは、性交時のこすれや摩擦をやわらげるために使うアイテムで、水性またはシリコン製のものが一般的です。

    保湿剤は、製品の使い方にしたがって、週に数回など定期的に塗布することで、日ごろから膣の潤いをケアします。

    身体をリラックスさせる

    痛みへの不安や緊張は、身体や膣まわりの筋肉をこわばらせ、痛みを強める原因になります。

    急がずに、十分な準備の時間をとり、深呼吸をして身体の力を抜くよう意識してみましょう。

    身体の変化をパートナーに伝える

    言い出しにくく感じるかもしれませんが、身体の変化をパートナーに伝えることも、大切なセルフケアのひとつです。

    伝える際は、次のような点を押さえておくと、話が進めやすくなる場合があります。

    • ・更年期による身体の変化で、性交時に痛みが出ていること
    • ・パートナーを拒んでいるわけではないこと
    • ・潤滑ゼリーの使用や、時間をかけるなど、試したい工夫があること

    「更年期で身体が変化している」と、事実として共有するだけでも問題ありません。

    更年期の性交痛の治療法|婦人科でできること

    • ・局所のエストロゲン療法
    • ・ホルモン補充療法(HRT)
    • ・膣ハイフ(ウルトラヴェラ)

    セルフケアだけでは改善しない場合は、婦人科で診察を受け、症状や体質に合わせた治療を検討しましょう。

    一般的には、潤滑剤や保湿剤から始め、必要に応じて局所のエストロゲン療法が行われます。ほてりなど、ほかの更年期症状もある場合には、ホルモン補充療法(HRT)を検討します。

    なお、治療法は医療機関によって異なります。改善は期待できますが、中止すると戻りやすいため、続けていくことが大切です。

    局所のエストロゲン療法

    膣に直接使う低用量のエストロゲンは、薄く萎縮した膣の組織の回復を助け、乾燥や性交時の痛みを和らげます。潤滑剤や保湿剤で改善しない場合や、症状が中等度以上の場合に用いられる治療です。

    局所に使うため全身への吸収が少なく、血液中のホルモン濃度への影響も小さいとされています。

    乳がんや子宮体がんの既往、原因のわからない性器出血、血栓症などがある方は、使用できるかどうかを含め、医師が判断します。

    ホルモン補充療法(HRT)

    ホルモン補充療法(HRT)は、全身のエストロゲンを補う治療で、ほてりや発汗などの更年期症状全般に効果が期待できます。

    膣の乾燥や痛みだけが症状の場合は、局所のエストロゲン療法が基本ですが、ほてりなど、ほかの更年期症状もある場合に、HRTを検討します。

    当クリニックでは、内服薬・貼付薬・塗布薬の中から、体質やご希望に応じて処方しています。

    膣ハイフ(ウルトラヴェラ)

    膣ハイフ(ウルトラヴェラ)は、HIFU(高密度焦点式超音波)のエネルギーを膣壁に照射し、膣組織のコラーゲンの再生を促す施術です。エストロゲンの減少によって低下した膣の弾力性にアプローチし、乾燥や性交時の痛み、違和感などの軽減を目指します。

    麻酔や出血をともなわず、ダウンタイムの短い施術のため、手軽な施術を希望される方にも検討いただけます。

    膣ハイフの費用や注意点は、膣ハイフ(ウルトラヴェラ)のページをご確認ください。

    こんなときは早めに婦人科へ|受診の目安

    • ・セルフケアで改善しない
    • ・痛みが強い・出血がある
    • ・相談していいか迷っている

    更年期の性交痛は、我慢して様子を見ても、自然に改善することは期待しにくい症状です。

    セルフケアを続けても改善しない場合や、痛みが続く場合は、早めに婦人科を受診してください。

    セルフケアで改善しない

    潤滑ゼリーや保湿剤を使っても痛みが続く場合や、痛みが強くなってきた場合は、膣の萎縮が進んでいる可能性があります。

    更年期の膣の変化は、少しずつ進行する性質があります。早めに婦人科で相談し、症状に合った治療を始めることが大切です。

    痛みが強い・出血がある

    痛みが強い場合や、性交時・性交後に出血がある場合は、放置せずに受診してください。膣の粘膜が傷ついている場合のほか、膣炎や子宮内膜症、子宮の病気など、更年期以外の原因が隠れていることもあります。

    閉経後の出血や、性交と関係のない出血がある場合も、早めの受診が必要です。

    相談していいか迷っている

    「病気でもないのに、相談してもいいのだろうか」と、ためらっている方もいらっしゃるかもしれません。性交痛は、婦人科で扱う一般的なご相談です。恥ずかしさから我慢する必要はありません。

    当クリニックは、プライバシーに配慮した環境で診療を行っており、診察内容が他の患者様に知られることはありません。診察では、痛みが出る時期や状況、使用しているセルフケア用品、服用中のお薬などをうかがい、必要に応じて超音波検査や血液検査を行います。

    更年期の性交痛は我慢せず、
    新宿駅前婦人科クリニックへ

    更年期の性交痛は、エストロゲンの減少による膣の乾燥や萎縮が主な原因で、適切なケアや治療によって改善が期待できます。一方で、そのままにしておくと少しずつ進行し、日常生活や気持ちの負担にもつながります。

    新宿駅前婦人科クリニックの更年期外来では、問診や必要に応じた検査をふまえ、一人ひとりの症状に合わせた治療方法をご提案します。

    「年齢のせいだから」「こんなことで相談するのは恥ずかしいから」と我慢せず、まずは一度ご相談ください。

    更年期の性交痛に関する
    よくあるご質問

    更年期の性交痛は自然に治りますか?
    A.エストロゲンの低下による膣の変化は、慢性的で少しずつ進行する性質があり、自然に元の状態へ戻ることは期待しにくいとされています。乾燥や痛みが続く場合は、セルフケアや治療で対処することをおすすめします。早めにご相談ください。
    婦人科に更年期の性交痛を相談するのが恥ずかしいのですが……。
    A.性交痛は、婦人科で扱う一般的なご相談です。当クリニックは、プライバシーに配慮した環境で診療を行っています。女性医師による診療をご希望の場合は、事前にお電話等でお問い合わせください。
    更年期の性交痛は、治療するとどのくらいで改善しますか?
    A.治療法や症状によって個人差があります。潤滑剤は、使用したときからやわらぎを感じられます。膣錠などの局所のエストロゲン療法は、1〜2カ月ほどで症状が落ち着き始め、その後も12週間ほどかけて改善が続くとされています。ケアや治療を中止すると症状が戻りやすいため、改善後も継続的なケアが大切です。
    参考:AUA/SUFU/AUGS|閉経関連尿路生殖器症候群(GSM)ガイドライン(2025)
    パートナーに知られずに性交痛の治療を受けられますか?
    A.受診や治療は、ご本人の意思で受けられます。医療機関には守秘義務があり、診療内容をご本人の同意なく第三者にお伝えすることはありません。なお、健康保険組合などから届く医療費通知には医療機関名が記載される場合がありますが、診療内容の詳細は、一般的に記載されません(保険者により異なります)。

    News

    お知らせ

    • 2026/11/04

      誠に勝手ながら、1月1日(金)から1月3日(日)まで年末年始の休診とさせていただきます。
      年始は1月4日(月)より診療いたします。

      2026/10/31
      当院は東京都の助成制度「TOKYOプレコンゼミ」
      の検査対象院です。
      男性の方もパートナー様と一緒にご受診いただけます。