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中絶後の生理・妊娠と症状

Reproductive

中絶後の生理の開始時期と出血量

中絶手術後の生理はいつくるのか、これまでと同じような出血なのか、など中絶後の生理について気になる方は多いと思います。まず初めに、中絶手術後の生理についてご説明します。

中絶後の生理は通常と異なる場合がある

中絶後の生理は通常と異なる場合がある

中絶手術後の生理は、手術の30〜50日後にくることが多いです。妊娠によってホルモンバランスが一時的に乱れ、生理周期も変化します。そのため、1ヵ月以上経ってから生理がくる場合が多いです。

また、中絶手術後は、いつもの生理と異なる状態のことがあります。例えば、経血量が多い・少ない、生理期間が長い・短い、予定よりも早くきた、などです。また、手術後に不正出血が生じることもあり、生理の出血と区別がつかない可能性もあります。そのため、中絶後の検診は必ずお受けいただき、手術後の出血についてご不安がある場合はお気軽にご相談ください。

中絶後2ヵ月生理がこないときは病院へ

中絶後2ヵ月経過しても生理がこないときは、当クリニックや婦人科のある病院へ受診してください。生理がこない原因としては、中絶手術のストレスによる生理不順・子宮内容物の遺残などが考えられます。手術後はお身体の状態が不安定になることが多いため、心配なことがある場合には、いつでもご相談ください。

この記事の監修医師

新宿駅前婦人科クリニック院長 平川 絵莉子 医師

新宿駅前婦人科クリニック 平川 絵莉子 院長

産婦人科専門医|母体保護法指定医

鳥取大学医学部卒業後、産婦人科医として経験を重ね、2024年8月新宿駅前婦人科クリニック院長に就任。

この記事の監修医師

新宿駅前婦人科クリニック院長 平川 絵莉子 医師

新宿駅前婦人科クリニック
平川 絵莉子 院長
産婦人科専門医|母体保護法指定医

鳥取大学医学部を卒業後、産婦人科医として経験を重ね、2024年8月新宿駅前婦人科クリニック院長に就任。

中絶後の妊娠と避妊について

中絶手術後に、不妊になるのではと心配される方は多いです。ここでは、中絶手術後の妊娠や避妊についてお伝えします。

中絶後に妊娠の確率が下がることはほとんどない

中絶後に妊娠の確率が下がることは
ほとんどない

中絶手術を受けたからといって、妊娠の確率が下がったり、不妊になったりすることはほとんどありません。中絶手術を経験されても、その後妊娠・出産されている患者様は多くいらっしゃいいます。しかし、中絶手術による合併症や、精神的なストレスが原因で、妊娠しにくくなってしまう可能性はあります。

中絶後に必ず妊娠できるかどうかは、一概にお伝えできないため、中絶手術を検討されている患者様は、ご熟考いただいた上で決断するようにしてください。

中絶後はいつから妊娠できるのか

もしも中絶手術後に妊娠を希望される場合には、手術後3回ほど生理がきてから、妊娠の計画を立てられると良いでしょう。中絶後は、しっかりと身体を回復させることがとても重要です。手術直後は妊活を避け、避妊するようにしてください。

中絶後の性交渉はいつから可能か

中絶手術のおよそ1週間後に、検診をご案内しておりますが、その際に問題なければ性交渉は可能です。ただし、手術後はお身体を休めるためにも、無理なさらないようにしてください。

中絶直後は妊娠しやすい
時期のため必ず避妊すること

中絶直後は妊娠しやすい時期のため必ず避妊すること

中絶手術の1週間後には、基本的に性交渉が可能です。しかし、手術の約2週間後は、排卵時期と重なることが多く、比較的妊娠しやすい時期となります。しっかりと避妊しないと、連続で妊娠してしまう可能性もあり、お身体への大きな負担となってしまいます。妊娠を希望しない場合は、中絶手術を繰り返さないためにも、必ず避妊をしてください。

また、長期的な避妊を希望される場合には、避妊効果が最長5年ある「ミレーナ」の装着や、低用量ピルの内服がおすすめです。ミレーナの場合は、中絶手術と同時に装着することができるため、ご希望の方はお申し出ください。

中絶後に生じる可能性がある症状

中絶手術を受けられた後は、下記のような症状が起こる可能性があります。症状が重い場合や、ご不安なことがある場合は、当クリニックまでご相談ください。また、手術の1週間後に検診をご案内しているため、必ず受診してください。

出血 中絶手術後は、生理のような出血が1〜2週間程度続く場合があります。出血量には個人差があり、おりもののようなごく少量の出血や、生理2日目のような多量の出血まで様々です。数日間で出血は減少していくことがほとんどですが、あまりにも多量の出血がある場合や、長期間にわたって出血が見られる場合には、当クリニックまでご相談ください。
痛み 手術後数日〜1週間程度は、生理痛のような痛みを感じる場合があります。これは、妊娠により大きくなった子宮が、元の大きさに戻ろうとするために生じる痛みです。腹痛が気になる場合は、処方する鎮痛剤を服用してください。また、痛みがつらい場合は、無理せず安静に過ごしてください。
発熱 中絶手術から数週間は、発熱する可能性があります。これは妊娠ホルモン(hCG)や女性ホルモンの残存により起こる症状です。手術後に万が一、39度の発熱が2日以上続く場合は、すぐに当クリニックまでご連絡ください。また、手術後は感染症を防ぐために、処方する内服薬(抗生剤等)を必ず服用してください。
中絶後遺症候群(PAS) 中絶手術を受けられた後、PTSD(心的外傷ストレス)を発症する場合があります。中絶手術が原因で生じるPTSDのことを、中絶後遺症候群(PAS)と言います。当クリニックでは、患者様のお身体への負担が少ない手術方法を採用することはもちろん、心のケアも大切にしております。中絶手術を受けられるか迷っている患者様は、お気軽にご相談ください。

中絶後の生理や妊娠について
よくあるご質問

中絶手術後に不妊になる可能性はありますか?
A.中絶手術が原因で不妊症になることはほとんどありません。しかし、合併症や精神的なストレスなどから、妊娠しにくくなる可能性はあります。中絶手術後も必ず妊娠できるとは一概にお伝えできないため、熟考の上ご判断ください。
万が一中絶後に不妊になった場合どうすればいいですか?
A.中絶手術後に妊娠しにくくなった場合、まずは原因を見極める必要があります。精神的なものなのか、婦人科系の病気なのかなど、不妊には様々な原因があるため、早めに病院やクリニックで相談することをおすすめします。また、新宿駅前婦人科クリニックでは、不妊治療専門のクリニックへ紹介状をご用意することもできるため、まずはお気軽にご相談ください。
しばらく妊娠したくない場合、どのような避妊方法がありますか?
A.長期的な避妊を希望される場合、低用量ピルの服用や、ミレーナの装着などがおすすめです。ピルは毎日服用することで、避妊効果が期待できます。ミレーナは、子宮内に装着することで、最長5年ほどの避妊効果が得られます。どのような避妊方法が適しているかは、患者様によっても異なるため、まずは当クリニックまでご相談ください。
中絶後はどれくらい仕事を休むべきですか?
A.基本的に中絶手術の翌日から、事務仕事などの軽作業は可能です。しかし、立ち仕事や重労働は、お身体への負担が大きくなるため、できれば2〜3日お休みされるほうが良いでしょう。
中絶後の日常生活における注意点などはありますか?
A.中絶後3日間は、出来るだけ安静を保つようにしてください。手術当日はシャワーを浴びていただくことは可能です。湯船での入浴、身体を激しく動かす運動や力仕事、立ちっぱなしの状態などは、1週間ほど避けましょう。また、サウナ、温泉、プールは1ヵ月ほど控えていただき、飲酒は手術1週間後の検診時に問題がなければ可能となります。

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